ランチョンセミナー

LS01  ランチョンセミナー 株式会社モルシス

CLARITY PV:医薬品安全性監視のためのトランスレーショナル・プラットフォーム

10月24日(火) 12:15〜13:15 タワーホール船堀4F 研修室

医薬品開発において、in vitro 安全性薬理試験、in vivo 安全性評価、臨床試験および市販後調査など、様々な過程で、毒性・安全性データが得られます。非臨床試験で報告された有害・安全性事象は、その後の臨床試験、更には市販後調査まで、トランスレーショナル・セーフティの対象になります。医薬品開発の各段階で得られる有害事象や毒性・安全性の問題のうち、どれが次の段階に影響するかを同定することは、トランスレーショナル・セーフティを考える上で非常に重要です。Chemotargets社製 CLARITY PVは、医薬品の安全性薬理研究から市販後調査までのすべての毒性・安全性データを統合した、トランスレーショナル・セーフティとファーマコビジランス(PV)のための新しいプラットフォームです。非臨床毒性および臨床安全性に関するデータから市販後レポートに至るまで、医薬品のライフタイム全体にわたる安全性に関するあらゆるデータを各分野の専門家が精査し、構造化および統合化して収載しています。従って、医薬品開発の全ての段階における安全性シグナルのシームレスな関係付けとトレーサビリティーが可能です。本ランチョンセミナーでは、CLARITY PVの開発責任者の Jordi Mestres よりChemotargets社におけるトランスレーショナル・セーフティへの取組みと、医薬品開発における有害・安全性事象の早期予測にCLARITY PVが及ぼす影響について講演します。

モデレーター

池上 貴史(株式会社モルシス)
東田 欣也(株式会社モルシス)
狩野 敦(株式会社モルシス)

演者

LS01-01

Jordi Mestres
(Chemotargets S.L.)
「医薬品の安全性シグナルの早期予測: オフターゲット薬理予測から市販後データの機械学習モデルまで」

In the era of Artificial Intelligence, Machine Learning and Large Language Models, access to quality data has become of upmost importance. The increasing availability of large amounts of quality in vitro affinity data has promoted the development of state-of-the-art platforms for predictive off-target pharmacology, such as CLARITY®. With these tools, our ability to guide the design of novel active molecules for protein targets has increased dramatically. However, access to large amounts of quality safety data is still missing. In this talk, I will introduce our recent efforts in drug safety data collection and curation, how these quality safety data are made available for AI/ML modeling, and the impact for the early anticipation of adverse drug events at all stages of the drug discovery and development process.

The talk will review, with some use case examples, the quality safety data feeds that are currently being offered:

ClarityOne: one integrated Spontaneous Reporting System data feed with deduplicated reports, standardized terminology and COVID-corrected versions of VigiBase, FAERS, VAERS and JADER
ClaritySignals: the most comprehensive list of safety signals for drugs and drug clases but also for targets and target families extracted from disproportionate analyses of Spontaneous Reporting Systems but also from Congress Abstracts
ClarityStrata: pre-calculated subpopulation analyses of safety signals across some of the main patient parameters available in Spontaneous Reporting Systems (sex, age, weight and geography)

The session will finalize with a life demonstration of the new ClarityVista; product (formerly known as ClarityPV), the GUI interface and analytics platform to browse, search and analyze all safety data and signals in ClarityOne, ClaritySignals and ClarityStrata to assist its user to get a clear view of drug safety data, from off-target pharmacology to post-marketing signals.

LS02  ランチョンセミナー シュレーディンガー株式会社

Schrödingerの提供する総合創薬支援サービスの概要:その技術的背景を中心に

10月24日(火) 12:15〜13:15 タワーホール船堀4F 401

Schrödingerが提供する創薬支援サービスは、 Modeling Serviceと呼ばれる小規模な受託計算から、開発候補化合物の創成を目指した総合的な創薬アライアンスまで多岐にわたりますが、すべてのプロジェクトにおいて我々が自社創薬プロジェクトで使用する最先端のテクノロジーを大規模に駆使し、長年にわたり培われた計算化学の専門知識を存分に活用します。例えば、中規模の支援サービスであるResearch Enablementで提供される代表的なサービスには以下のようなものがあります。Hit Discovery Campaignでは、最新のバーチャルスクリーニング技術を駆使して、より多様なヒット化合物を素早く見つけ出すことが可能です。このアプローチにより、有望な候補化合物を効率的に特定し、短期間で開発プロジェクトを前進させることができます。Target Enablementでは、ターゲットの構造情報の不足する、あるいは存在しない創薬プログラムに対して最先端のシミュレーション技術を駆使して構造モデルを提供し、構造ベースの薬物設計を実現します。このプロセスにより、厳密な分子レベルでの薬物設計が可能となり、効率的な医薬品設計の実現に寄与します。ADMET Anti-target FEP-Enablementでは、CYP、hERG、PXR などのリスクを構造ベースのアプローチで克服し、安全性や薬物動態の向上を図ります。Crystal Polymorph Predictionは、薬剤の製剤に関わるリスクを軽減するために重要です。最も安定した多形を特定することで、安定性や溶解性の向上を図り、製品の開発をより確実などなものにします。本セミナーでは、FEP+によるアフィニティー予測、AI技術を駆使した超大規模VSにとどまらず、量子化学計算によるADMETプロパティ予測など、Schrödingerの創薬支援サービスの基盤となる技術について幅広く解説、ご紹介します。 

モデレーター

市原 収(シュレーディンガー株式会社)

LS03 ランチョンセミナー ドットマティクス株式会社

Dotmatics Luma:データ統合、分析、AIを1つのプラットフォームで実現する革新的ソリューション

10月24日(火) 12:15〜13:15 タワーホール船堀4F 407

マルチモダリティ研究の深化に伴い、データを迅速かつ効率的に収集、活用し、より有益なインサイトを導出する事が研究プロセス上の最重要課題として捉えられる事が加速しています。同様に、非定型データ、機器から出力される大容量の生データ、画像ファイルなど様々な新しいデータフォーマットが発生し、従来の技術基盤では対応が難しいシステム側の課題も浮き彫りになって参りました。Dotmaticsでは、この様な背景から2021年より、Prism、SnapGene、Geneiousをはじめとした各領域に強みを持つアプリケーションとのインテグレーションを開始しました。そしてこの度、更に多様な領域、多様なデータセットを一元管理すべく、新たな技術基盤として、データ、分析、AI を 1 つのプラットフォームで実現するDatabricks社技術を採用し、R&Dデータの統合・解析に特化した革新的なソリューションを開発いたしました。主なトピックとして下記3点がございます。はじめに、ローコードのデータモデリングおよびクエリを軸に、既存システム、データとシームレスに接続し、大規模データセットの効率的な処理とモデリングを可能にいたします。この新しい基盤により、これまで実現の難しかったより多くのデータフォーマットへの対応、機器から排出される大規模データの自動収集・処理とデータ統合を行うことが容易になります。 次に、昨今のトピックの中心である、大規模言語生成モデルに基づくAIを搭載し、対話式コマンドによりユーザーはより簡単に、より深く、データ活用を実行できる様になります。最後に、ユーザインタフェースの大幅改良を実施し、ユーザーインタラクションの効率をさらに向上させる計画となります。来年初頭の正式リリースへ向け、日本国内向けへ向け初のては初の情報公開となるこちらの講演を是非ご確認ください。

モデレーター

北村 博幸 (ドットマティクス株式会社)

演者

LS03-01

福山 隆
(ドットマティクス株式会社)

LS03-02

Zsolt LEPP
(ドットマティクス株式会社)

LS04  ランチョンセミナー 株式会社Elix

株式会社Elix ランチョンセミナー

10月25日(水) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 研修室

株式会社Elixは「創薬を再考する」をミッションとしたAI創薬企業で、昨年6月にAI創薬プラットフォーム「Elix Discovery™」をローンチいたしました。本セミナーでは、科研製薬株式会社様をお招きし、導入事例をご紹介いただきます。また最新のAI創薬の動向や製品アップデートについても発表させていただきます。

モデレーター

波戸 園美(株式会社Elix)

演者

LS04-01

井上 貴央
(株式会社Elix)
「大規模言語モデルの基本から最前線へ ― 創薬での応用例を中心に」

ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルは、大規模な深層学習モデルを大規模なデータで訓練したものであり、様々な分野で注目を集めています。本講演では、大規模言語モデルに関する基礎事項や創薬での応用例について、最近の事例を含めて概説いたします。

LS04-02

森本 恭平
(科研製薬株式会社)
「科研製薬における Elix Discovery™の導入及び活用事例」

科研製薬では、Elix Discovery™の導入及び Elix との協業を通して、データ駆動型の創薬研究プロセスへの変革を進めています。本講演では、Elix Discovery™の導入背景及びその活用事例についてご紹介いたします。

LS04-03

井上 貴央
(株式会社Elix)
「Elix Discovery™の1年の歩み — SBDDモジュールの展開と構造発生の新機能」

統合型AI創薬プラットフォームElix Discovery™を弊社がローンチしてから約1年が経ちました。この期間、お客様からのフィードバックをうけて、創薬に便利な機能の追加やUI/UXの改善に努めてまいりました。本講演では、Elix Discovery™による構造発生デモを通して、新機能のSBDDモジュール・人間参加型スコアを中心に製品をご紹介いたします。

LS05  ランチョンセミナー エルゼビア・ジャパン

AIベースのディスカバリーツール – EmBiologyによるバイオロジー研究の促進

10月25日(水) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 401

製薬業界は、医薬品の研究開発において、高コスト、長いタイムライン、高失敗率という大きな課題に直面しており、これらの課題のほとんどは、不完全な情報に起因することがあります。特定の疾患や薬物のメカニズムには、研究者が研究を進めるために必要な生物学の概念と関係性が広範に存在します。上下流の生物学的関係を視覚化する生物学ナレッジグラフアプリケーションであるEmBiologyは、トランスレーショナルサイエンティスト、細胞生物学者、バイオインフォマティシャンなどにより効率的な発見と調査をもたらします。高度なテクノロジーを用いて、720万を超えるジャーナル、3,450万の抄録、43万の臨床試験から生物学的関係を抽出し、直感的に理解できる方法でまとめることにより、研究者が重要なエビデンスを基にしたAI情報を用いて意思決定することを可能とし、治療法をより早く市場に出すことができます。EmBiologyは創薬初期のプロジェクトで特に力を発揮し、「何を探したいのかわからない」、「データの海で迷子になる」際に、バイアスのかからない方法で圧倒的な量のデータを調べることができます。生物学的な関係性は情報が理解しやすい方法で視覚化され、科学的な質問をベースとして検索をするために使われます。例えば、研究者がEmBiologyで潜在的な創薬標的である「EPAS 1」(内皮性PASドメイン含有タンパク質1、Hif2aとしても知られる)を検索する場合、上流の関係性(ビジュアルの左側)は、潜在的なアンタゴニスト(その発現に負の影響を与えるEPAS1の上流のタンパク質)であるといえます(図参照)。この形式により、高度なデータスキルを必要とせずに、疾患の発症、進行、および薬剤の反応性をより深く理解できます。EmBiologyを用いて可視化され検索可能となった高品質のデータとAIがどうやってさらに効率的で創薬開発のプロセスを成功に導き、新しくもっと良い治療法を患者に迅速にもたらすかをご紹介します。ぜひランチョンセミナーにご参加ください。

モデレーター

伊橋 彩(エルゼビア・ジャパン)
齋藤 美里(エルゼビア・ジャパン)

演者

LS05-01

Sherry WINTER
(Elsevier B. V.)

LS06  ランチョンセミナー 株式会社Preferred Networks

Preferred NetworksにおけるAI創薬への取り組みのご紹介

10月25日(水) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 407

画像やテキストの認識・生成において飛躍的な発展をもたらした深層学習は、生物学や化学、特に創薬分野においてもその活用が広がってきています。これらの分野では、ゲノム情報、タンパク質や核酸の配列情報・立体構造情報、ペプチド、低分子化合物など、多種多様なデータが対象となりえますが、それらを有効に活用し、大きな成果が出始めている分野もあります。本セミナーでは現在、Preferred Networksが注力している
1)深層生成モデルによる低分子化合物の自動設計
2)Preferred Potentialのドラッグ様化合物における性能評価と応用
3)Preferred Networksにおける結合自由エネルギー計算パイプラインの開発
の3つのテーマに関する講演を行います。
また、アカデミアや製薬企業との創薬に関する共同研究を含むPreferred NetworksにおけるAI創薬への取り組みを、最新の動向も含め、ご紹介させていただきますので、是非お立ち寄りください。

モデレーター

石谷 隆一郎(株式会社Preferred Networks)
山岸 純也(株式会社Preferred Networks)
武本 瑞貴(株式会社Preferred Networks)

LS07 ランチョンセミナー 株式会社ワールドフュージョン

LSKBのフロンティア: BERT(MNLI)文献解析とChatGPTでわかること

10月26日(木) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 研修室

BERTやChatGPTをフルに活用し、疾患とターゲット間の関係を示すクラス分類を拡充 このセミナーでは、ライフサイエンス分野での必須なデータとの新しいインタラクションを探求します。創薬、大学研究機関など 広く利用されております自社開発の統合ライフサイエンスプラットフォーム、LSKBの新機能を中心に、BERT(MNLI)を用いた革新的な文献解析技術やPubMedのウィークリーアップデートなど、最新の機能やアプリケーションの紹介を致します。科学のフロンティアを探索し、LSKBがどのように業界の変革を牽引しているかをご理解いただけます。

モデレーター

川原 弘三(株式会社ワールドフュージョン)

演者

LS07-01

緑川 淳
(株式会社ワールドフュージョン)
「LSKBとBERT(MNLI)による革新的文献解析」

近年、AIを利用したバイオインフォマティクスとケムインフォマティックスの進化が急速に進行していますが、AI には土台となるトレーニングデータが必須です。
自社開発の統合ライフサイエンスプラットフォーム、LSKBはこの進化の中心に位置しており、遺伝子、タンパク質、疾患、組織などのデータを統合し、最新の解析技術と相互作用データを提供しています。この講演では、BERT(MNLI)による最先端の文献解析技術とその応用例を中心に、新しいMicrobiomeアプリケーションやPubMed解析データのウィークリーアップデートについても紹介します。また、これらのEvidenceを効果的に確認するためのChatGPTとの連携についても詳しく取り上げます。

LS08 ランチョンセミナー インシリコ・メディシン

AI による創薬の変革

10月26日(木) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 401

Insilico Medicine ("Insilico"), a generative artificial intelligence (AI)-driven clinical-stage biotechnology company using it's Pharma.AI platforms. In this seminar, Insilico will introduce our Pharma.AI platforms and share the successful experiences using AI technology to accelerate the drug discovery process.

モデレーター

陳 心怡 Aggie, Hsin-I ChenInsilico Medicine インシリコ・メディシン
林 彥竹 Jimmy, Yen-Chu LinInsilico Medicine インシリコ・メディシン

演者

LS08-01

林 彥竹 Jimmy, Yen-Chu Lin
(Insilico Medicine インシリコ・メディシン)
「AI による創薬の変革」

LS09  ランチョンセミナー パトコア株式会社

データ活用による医薬品開発のDX促進

10月26日(木) 12:00〜13:00 タワーホール船堀4F 407

AI/MLを活用した創薬手法は各所において革命と呼べる変化を起こしつつある一方で、大量に存在するデータを効果的に活用することは多くの課題が残存している。これらデータの管理・最適化についてExcelra社より先進的なアプリケーションを利用した実用化について具体的に示します。また、「データ駆動型」および「仮説駆動型」アプローチを統合し、創薬の早期段階におけるDMTA(Design, Make, Test, Analyze)サイクルを効率化するための画期的な情報プラットフォームとしてChemaxon社の「Design HUB」をパトコアより紹介いたします。

モデレーター

宮崎 大祐(パトコア株式会社)
有賀 文昭(パトコア株式会社)

演者

LS09-01

Jaokar Tulika
(Excelra)
「データ活用による医薬品開発の新展開」

情報・データ時代の進展に伴い、医薬品研究分野は顕著な進歩を達成してきた。特に、高解像度データの生成技術、高速コンピューティング、先進的なアナリティクス、そしてAI/MLを活用した予測モデリングは、従来の研究パラダイムをデータ駆動型へと転換させている。化学、生物学、各種オミックス領域などから得られるデータの相関分析により、より総体的な洞察が可能となっている。
しかしながら、これらのデータを効果的に活用するための課題が残存している。具体的には、データの分散、データベースの構築・整理の難しさ、適切な解析パイプラインの欠如などが挙げられる。これらの課題が研究の洞察を得る過程を遅延させる要因となっている。
本講演では、Excelraの提供するデータ製品とソリューションが、これらの課題を解決するための取り組みと成果を中心に述べる。特に、統合されたデータ管理、解析手法の最適化、そして先進的アプリケーションの実用化について詳述する。加えて、GOSTARデータベースの効果と、それが医薬品研究にどのように貢献しているかを具体的に示す。
Excelraは、データ、知識、技術の統合を通じて、創薬・開発領域での新たな可能性を追求している。本講演を通じて、効率的な研究推進のための取り組みと、その実現に向けた方針について考察する。

LS09-02

蕪木 快
(パトコア株式会社)
「試験依頼システム(仮称)のご紹介~化合物試験の計画的・効率的な依頼、Design Hubを添えて~」

化合物数の増大だけでなく、多様化・複雑化する生物・ADMET・物性などの試験において、試験依頼から完了まで様々な雑多なアクションが必要となっている。
加えて、受託可否・試験差し戻し・ペンディングなど、試験に纏わるさまざまな状況の確認・連絡などが依頼者・受託者の負担となっている。
そのような試験依頼に関連する様々な課題を解決し、Design Hubとの連携で効率的なDMTAサイクルの効率化を図る「試験依頼システム(仮称)」を紹介する。